女性の性欲低下(HSDD)の原因とは?セルフチェックで悩みの正体を診断

パートナーシップの悩み

女性の性欲低下(HSDD)の原因とは?セルフチェックで悩みの正体を診断

「最近、パートナーとの時間に積極的になれない」「以前のようなワクワク感が消えてしまった」……。こうした悩みを抱えている女性は、決して少なくありません。しかし、多くの女性が「自分の努力不足」や「愛情が冷めたせい」だと自分を責めてしまいがちです。

実は、医学的に「性的欲求低下障害(HSDD)」と呼ばれる状態があり、そこには身体的、心理的、そして環境的な要因が複雑に絡み合っています。大切なのは、あなたの悩みの正体が「血流の問題」なのか、それとも「ホルモンや心のサイン」なのかを正しく見極めることです。

この記事では、HSDDの原因を詳しく解説し、あなたが今どのような状態にあるのかを診断するためのセルフチェックリストを用意しました。自分に合った解決策を見つけるための第一歩として、ぜひ活用してください。

この記事を書いた人
  • ケン

    自身もAGAや医薬品の情報に悩んだ経験から、信頼できる医療情報だけを発信するブログを運営中。一次情報に基づき、読者の「あんしん」に繋がる情報を届けます。


この記事の監修者
  • 高橋 彩

    10年間で500組以上の夫婦の相談に対応。特に、産後の心身の変化に伴う夫婦間のすれ違い(産後クライシス)や、セックスレス問題のカウンセリングを専門とする。クライアントに寄り添い、具体的な行動を後押しするカウンセリングに定評がある。著書に『「ただいま」から始める夫婦の対話』がある。

なぜ性欲がわかないの?女性特有の悩み「HSDD」の正体

女性の性欲は、男性のように「血流のスイッチ」一つで説明できるほど単純ではありません。医学的には、持続的または反復的に性的な空想や欲求が不足し、それによって本人が苦痛を感じている状態を「性的欲求低下障害(HSDD)」と定義しています。

HSDDの原因は、大きく分けて以下の3つのカテゴリーに分類されます。

  • 身体的要因: 加齢による女性ホルモン(エストロゲン)の減少、出産後のホルモンバランスの変化、授乳、あるいは他の疾患や薬の副作用。
  • 心理的要因: 日々のストレス、うつ症状、自分自身のボディイメージに対する自信喪失、過去のトラウマ。
  • 関係性的要因: パートナーとのコミュニケーション不足、夜の生活のマンネリ化、育児や家事の分担に対する不満。

このように、女性の性は「心と体、そして環境」の絶妙なバランスの上に成り立っています。そのため、単に血流を良くする薬を飲むだけでは解決しないケースが多いのが、女性特有の難しさなのです。

【セルフチェック】あなたの悩みの原因は「血流」?それとも「心とホルモン」?

あなたが今感じている「楽しめない」という感覚は、どこから来ているのでしょうか? 以下のチェックリストで、自分の状態を客観的に振り返ってみましょう。

表のタイトル: 性機能のお悩みセルフチェックリスト

チェック項目 当てはまる 当てはまらない
性的な欲求はあるが、いざとなると濡れにくい・痛みがある
性的な空想をしたり、自分から誘いたいと思うことが全くなくなった
パートナーとの関係に不満やストレスを感じている
更年期症状(ほてり、イライラ)や産後の体調不良がある

もし、一番上の「欲求はあるが身体が反応しない」という項目だけにチェックがついた場合は、血流改善を目的としたアプローチ(女性用バイアグラ等)が有効な可能性があります。しかし、それ以外の項目にチェックがついた場合は、脳内の報酬系やホルモンバランス、あるいは心理的なケアが必要なサインかもしれません。

原因別の解決アプローチ:バイアグラが効くケース・効かないケース

「女性用バイアグラ」として知られるシルデナフィル製剤は、あくまで「血管拡張薬」です。そのため、以下のように原因によって効果の出方が全く異なります。

バイアグラが有効な可能性が高いケース:
性的欲求(したいという気持ち)はあるものの、身体が十分に反応せず、潤滑不足や感度の低下を感じている場合。血流を促すことで、身体的な興奮をサポートしてくれます。

バイアグラだけでは不十分なケース:
「そもそも性的なことに興味が持てない」「パートナーに対して拒否感がある」という場合。これらは脳内のドーパミン不足や心理的要因が強いため、血管を広げるだけでは「したい気持ち」は生まれません。この場合は、カウンセリングや生活習慣の改善、あるいはホルモン補充療法などが検討されます。

専門医やカウンセラーに相談するタイミング

「たかが性欲のことで病院に行くなんて」と躊躇する必要はありません。あなたがそのことで悩み、パートナーとの関係に影を落としているのであれば、それは立派な相談の理由になります。

特に、「自分を責めてしまって辛い」「夜が来るのが怖い」と感じるようになったら、専門家の力を借りるタイミングです。婦人科や性機能外来では、血液検査でホルモン値を調べたり、心理的なアプローチを提案したりと、あなたに合わせた解決策を一緒に探してくれます。一人で抱え込まず、まずは自分の状態を正しく知ることから始めてみましょう。

Q. HSDDは病気なのですか?

A. 医学的には「性的欲求低下障害」という診断名がありますが、個人の性格や愛情の問題ではなく、ホルモンや脳内の神経伝達物質、環境要因が重なって起きる「治療や改善が可能な状態」と捉えてください。

Q. セルフチェックで「心」の原因が強かった場合、どうすればいいですか?

A. まずは十分な休息をとり、パートナーと「行為そのもの」ではなく「今の不安な気持ち」を共有することから始めてみましょう。専門のカウンセラーに相談することも、客観的な視点を得るために非常に有効です。

まとめ:悩みの正体を知ることが、自分を愛する第一歩

女性の性欲低下は、決してあなたの愛情不足や努力不足ではありません。身体のメカニズムや心のサインが、あなたに「ケアが必要だよ」と教えてくれているのです。セルフチェックを通じて自分の状態を少しでも理解できたら、それだけで大きな前進です。自分に合った正しいケアを見つけ、心からリラックスできる時間を取り戻していきましょう。

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