「男性更年期かも?」と思ったら|専門医への相談タイミングと病院の選び方

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「男性更年期かも?」と思ったら|専門医への相談タイミングと病院の選び方

「最近の不調は、もしかして男性更年期障害(LOH症候群)かもしれない…」そう感じても、実際に病院へ行くべきか、行くとしたら何科にかかれば良いのか、迷ってしまいますよね。一人で悩みを抱え、受診をためらっている40代男性は少なくありません。

この記事では、専門医の視点から、どのような状態になったら専門医に相談すべきかという具体的なタイミング、そして後悔しないための病院・クリニックの選び方について、分かりやすく解説します。この記事を読めば、あなたの不安が軽減され、次にとるべき行動が明確になるはずです。

この記事を書いた人
  • ケン

    自身もAGAや医薬品の情報に悩んだ経験から、信頼できる医療情報だけを発信するブログを運営中。一次情報に基づき、読者の「あんしん」に繋がる情報を届けます。


この記事の監修者
  • 佐藤 健一(泌尿器科専門医・医学博士)

    泌尿器科専門医・医学博士。専門領域:ED治療、メンズヘルス全般、医薬品の安全性に関する公衆衛生学的研究。厚生労働省の医薬品安全対策部会に参考人として招聘された経験を持つ。日本泌尿器科学会において、偽造ED治療薬がもたらす健康リスクに関するシンポジウムを主導。著書に『デジタル時代のメンズヘルスリテラシー:情報に惑わされず健康を守る方法』がある。

こんなサインがあったら専門医へ。受診を検討すべき3つのタイミング

セルフケアは非常に重要ですが、症状が改善しない場合や悪化している場合は、専門的な診断と治療が必要です。以下のような状況に当てはまる場合は、一度専門医に相談することを強く推奨します。

1. 食事や運動などのセルフケアを1ヶ月以上続けても改善しない

生活習慣を見直し、自分なりに対策を講じても、倦怠感や気分の落ち込み、集中力の低下といった症状が1ヶ月以上続く場合。それは、セルフケアだけでは対応が難しいレベルまで、男性ホルモン(テストステロン)が低下しているサインかもしれません。

2. 仕事や家庭生活に具体的な支障が出ている

「仕事でケアレスミスが増えた」「些細なことで家族にイライラしてしまう」「趣味を楽しむ気力がわかない」など、以前は問題なくできていたことが、心身の不調によって妨げられている状態は、専門的な介入を必要とする重要なサインです。QOL(生活の質)が明らかに低下していると感じたら、迷わず相談しましょう。

3. 原因不明の不安感や気分の落ち込みが2週間以上続いている

身体的な症状だけでなく、「理由もなく不安になる」「何を見ても楽しいと感じられない」といった精神的な不調が続いている場合も注意が必要です。男性更年期障害は、うつ病と症状が似ていることもあり、自己判断は危険です。専門家による適切な診断が、回復への第一歩となります。

何科に行けばいい?男性更年期の相談ができる診療科

男性更年期障害の相談ができる主な診療科は以下の通りです。ご自身の症状に合わせて選びましょう。

  • 泌尿器科: 男性ホルモンや男性性機能に関する専門家であり、男性更年期障害の診断・治療の中心となる診療科です。まずはどこに相談すれば良いか迷ったら、泌尿器科を受診するのが一般的です。
  • メンズヘルスクリニック: 男性特有の健康問題全般を扱う専門クリニックです。男性更年期障害はもちろん、EDやAGA(男性型脱毛症)など、複合的な悩みを相談しやすい環境が整っています。
  • 精神科・心療内科: 不安感、うつ症状、不眠といった精神的な症状が特に強い場合は、これらの診療科が適していることもあります。必要に応じて、泌尿器科と連携して治療を進めるケースもあります。

後悔しない病院・クリニック選びの3つのポイント

いざ受診するとなっても、どの医療機関を選べば良いか迷うかもしれません。以下の3つのポイントを参考に、信頼できるパートナーとなる医師を見つけましょう。

1. 専門医・認定医が在籍しているか

日本泌尿器科学会専門医など、関連学会の認定資格を持つ医師が在籍しているかは、一つの目安になります。ウェブサイトの医師紹介ページなどで確認しましょう。

2. カウンセリングや説明に時間をかけてくれるか

男性更年期障害の治療は、単に薬を処方するだけではありません。あなたのライフスタイルや悩みを丁寧にヒアリングし、治療方針について分かりやすく説明してくれる医師を選びましょう。口コミサイトなども参考になります。

3. 治療の選択肢を複数提示してくれるか

治療法には、ホルモン補充療法、漢方薬、カウンセリングなど、様々な選択肢があります。それぞれのメリット・デメリットを説明した上で、あなたに合った治療法を一緒に考えてくれる医師が理想的です。

初診の流れと費用の目安

初めての受診は緊張するものです。一般的な流れを知っておくと、少し安心して臨めるでしょう。

  1. 問診: 現在の症状や生活習慣、既往歴などについて詳しく話します。
  2. 質問票への記入: 症状の程度を客観的に評価するための質問票(AMSスコアなど)に答えます。
  3. 血液検査: 男性ホルモン(テストステロン)の値を測定するために採血を行います。結果は後日説明されることが多いです。
  4. 治療方針の説明: 検査結果に基づき、医師が診断と今後の治療方針について説明します。

費用は、保険適用の範囲内で行われる検査・治療であれば、初診で数千円程度が目安となりますが、自由診療の治療(一部のホルモン補充療法など)を選択する場合は、医療機関によって大きく異なりますので、事前に確認しておくと安心です。

まとめ:専門家への相談は、自分を大切にするための第一歩

心身の不調を感じながらも、「年のせいだ」「気の持ちようだ」と一人で抱え込んでしまうのは、非常につらいことです。専門医に相談することは、決して特別なことではありません。それは、あなたが自分自身の健康と真摯に向き合い、これからの人生をより良く生きるための、賢明で前向きな一歩です。

この記事を読んで、少しでも「相談してみよう」という気持ちになったなら、ぜひ勇気を出して、近くのクリニックのドアを叩いてみてください。

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