夏バテで食欲ないのに夏太り!?その原因と対策を医師に聞いた

この記事の取材協力

2006年 北里大学大学院卒
2008年 平塚共済病院内科医長を経て小田原銀座クリニックに入職、その後院長に就任
2013年 12月には当院久野銀座クリニックを開業

早期発見、早期治療を心がけ、健康で心豊かな人生を歩んでいただくことを願っており、内科・消化器内科を中心に幅広い情報の発信に努める。

今年は全国的に遅い梅雨明けとなりましたが、その後は一変して猛暑が続いていることから、夏バテ気味の方も多いと思われます。

夏バテになると食欲が落ちますが、なぜか太ってしまったという経験はありませんか?

そこで、久野銀座クリニックの院長である、岡村信良先生に夏太りの原因と対策についてお話をお伺いしました。

夏は太りやすい!?夏太りの原因4つ

夏場は汗もかくし、食欲も落ちるので「痩せやすい」と思っていませんか?

実は、夏こそ太りやすい季節なのです。

岡村先生に、夏特有の生活習慣による夏太りの原因についてお聞きしました。

①のど越しの良い麺類の食べ過ぎ

夏は暑さによって食欲も落ちます。

そこで、のど越しが良く食べやすい素麺やうどんといった麺類ばかりを好んで食べがちです。

この食生活について、岡村先生はこう警告しています。

「麺類ばかりを食べることによって、炭水化物を多く摂取しがちになります。

たんぱく質やビタミン、ミネラル不足にもなり栄養が偏ります」

それ以外にも、食生活による夏太りの原因についてはこのように語ってくれました。

「麺類は、かむ回数も減って腹持ちも悪くなり、直ぐにお腹が空きやすくなります。

また、夏バテ防止のために逆にスタミナを摂らないといけないと思い込み、過食になりがちです」

②夏の暑さによる運動不足

「夏の運動不足も太る原因です」と岡村先生は話します。

夏は暑さによる気だるさから、活動的に動くことを控えがちになり、運動不足にもつながるのではないかと考えられます。

運動不足にならないために、夏の運動法と注意点についてはこのように答えてくれました。

「夏場もウォーキングなどの有酸素運動が効果的です。

ただし、運動は涼しい時間(午前中10時前や夕方18時頃)に水分補給をしながら熱中症に注意して行いましょう」

③入浴はシャワーで済ませる

夏は入浴も簡易的になりがちです。

シャワーで済ませるという方も多いのではないでしょうか?

しかし、この入浴法こそ夏太りの原因だと理由を語ってくれました。

「湯船につかっての入浴はリラックス効果があり、自律神経のバランスを整えるというメリットがあります。

また、血行促進により代謝がアップすることで基礎代謝があがります。

とくに冷房で身体が冷えているときは湯船にしっかりとつかりましょう」

通勤電車や冷房が効いたオフィスに長時間いることは、身体を冷やし、代謝を下げます。

1日の冷えはその日のうちに、湯船につかって解消すると良いのかもしれません。

入浴法については、このように述べています。

「38℃くらいのぬるめのお湯に、10~20分程度つかりましょう」

④スポーツドリンクなどの飲みすぎ

夏は熱中症予防のためにも、意識的に水分補給を行うことが増えます。

スポーツドリンクなどの糖分が含まれる飲物や、ビールの飲みすぎが夏太りの原因にもなるようです。

「スポーツドリンクには砂糖が多く使われています。ビールも飲み過ぎればエネルギー過多、またはアルコールによって食欲が増進し、夏太りを助長させる原因になります」

ビールによく合う揚げ物などのハイカロリーな食べ物も、代謝の下がっている身体には負担が大きく、夏太りの原因になるようなので注意した方が良さそうです。

夏は汗をかくのに痩せないのはなぜ?

夏は暑さによって、じっとしていても汗をかくことが多い季節です。

「汗をかいている割に痩せない…」と感じている方も多いのではないでしょうか?

そこには、「運動でかく汗」と「気温の変化でかく汗」の違いがあるようです。

「運動による汗は、筋肉・体を動かし代謝を上げるため、カロリー消費につながります。

また、運動による汗は体内の温度が上昇しているために温度調節で汗をかきますが、気温の変化による発汗は、外気の暑さによって体温が高まるための体温調節のため、カロリーをほぼ消費しません」

つまり、気温の高い状態でいくら汗をかいても運動をしないのであればカロリーはほとんど消費されず、痩せないというわけです。

夏太りと褐色脂肪細胞の関係

夏太りは、「褐色脂肪細胞」と呼ばれる細胞と深い関係があります。

褐色脂肪細胞とはどのような働きをする細胞なのでしょうか?

「褐色脂肪細胞は、首の周り、脇の下、肩甲骨の周りにあり、体が冷えると体脂肪を燃やし熱を作り出します」

夏場は暑さによって身体が冷えにくく、褐色脂肪細胞が活性化しないことが、夏太りの原因でもあるようです。

では、夏に褐色脂肪細胞を活性化させるための対策はあるのでしょうか?

「温冷シャワーを交互に30秒ずつ首の周り、脇の下、肩甲骨の周りに当てるのが効果的です。

温刺激によって血管拡張と、冷刺激によって収縮が繰り返されることで、褐色脂肪細胞が活性化され脂肪が燃えやすくなります。

また、昼間は動き、夜は十分眠って生活リズムにメリハリを付けることで、褐色脂肪細胞の働きは良くなります」

温冷シャワーを交互に褐色脂肪細胞のある場所に当てて刺激することが、夏太りの対策になるようですので、ぜひ試してみてはいかがでしょうか?

夏場の運動が苦手な方にもおすすめです。

 

夏太りを防ぐために

褐色脂肪細胞を活性化することも夏太りを防ぐひとつの方法ですが、そのほかの予防法についてもお聞きしました。

夏太りを防ぐにはコーヒーが効くって本当?

夏太りを防ぐためには、コーヒーが効果的なようです。

岡村先生によると、コーヒーに含まれる「クロロゲン酸」と「カフェイン」が関係しているとのことです。

「ポリフェノールの1つであるクロロゲン酸は、脂肪燃焼に働きかけます。カフェインは交感神経活性化により食欲を抑える働きが期待できます。砂糖が多く使われた清涼飲料水ばかりではなく、ブラックコーヒーを摂るようにすると良いですね」

ポイントはミルクや砂糖を入れないブラックコーヒーだということです。

では、ホットでもアイスでも効果は同じなのでしょうか?

「クロロゲン酸は熱に弱いので、200℃以上で著しく減少します。通常、200℃でコーヒーを入れることはないので、アイスコーヒーでも効果に大差はありません」

また、コーヒーを飲むタイミングについてはこのように述べています。

「コーヒーは食後に飲む方が胃への刺激が少なくて良いでしょう。

また、午後は筋肉が活発に働きやすく脂肪燃焼しやすいので、午後に飲むのもおすすめです。

ただ、カフェイン感受性が強いと夜に覚醒して眠れなくなる場合があります。そのような方は昼前までに飲むことをおすすめします」

「食後に一杯のコーヒー」は、理にかなった飲み方だということですね。

ミネラルウォーターは硬水が良い?

ペットボトルの普及により、夏場にミネラルウォーターをよく飲むという方も多いのではないでしょうか?

日本のミネラルウォーターはほぼ軟水で、欧米などの海外のものは硬水が多いという特徴があります。

硬水に多く含まれている「カルシウム」と「マグネシウム」の働きも、夏太りの予防と関係しているようです。

「カルシウムは、脂質の腸管吸収を抑えたり、脂質排泄量を増加させたりする働きがあります。

また、マグネシウムは便を軟らかくするため、便秘解消の働きがあります。

しかし、すぐに効果を発揮するものではありません。」

即効性は期待できないものの、飲み続けることによる健康効果が痩せることにつながるのかもしれません。

夏太りを防ぐ生活を心がけよう!

夏は意外にも太りやすいことが分かりましたが、心がけ次第で夏太りを防ぐこともできます。

最後に、夏太りをしないよう、食生活やそのほかの生活習慣で心がけることについて岡村先生にお聞きしました。

食生活

「麺類ばかり、冷たいものや甘い物ばかりなどの暴飲暴食は避け、主食・主菜・副菜のそろったバランスの良い食事をとりましょう」

偏った食事が夏太りの原因だということが分かりました。

生活習慣

「階段を使う・歩数を増やすなどして、平日の運動不足を解消しましょう。

また、冷え切った部屋にいるのではなく、自然な風にも触れるようにしましょう。

生活が乱れるのは夏太りの原因にもなります。メリハリのある生活で夏太りを防ぎましょう。

睡眠時には空調を上手に活用して睡眠の質を下げないように工夫をすることも大切です」

食生活以外でも、運動不足や睡眠の質に気をつけた方が良さそうです。

まとめ

夏太りは、夏特有の生活習慣が深く関係しています。

まだまだ暑い日が続きますが、夏太りしないようバランスの良い食事、適度な運動、質の良い睡眠を心がけましょう。

また、食後に一杯のコーヒーを飲む、温冷シャワーを首周りや脇の下、肩甲骨周りに当てるといったことも夏太り予防に効果的なので、ぜひ試してみてはいかがでしょうか?

 

取材協力:久野銀座クリニック院長・岡村信良先生

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