いびきは病気のサイン?女性も発症する「睡眠時無呼吸症候群」

いびき_病気

パートナーや家族、友人から「いびき」をかいていることを指摘されたことはありませんか? 眠っている間のことなので、自分のいびきには気付かないことがほとんどです。でも、もし指摘されたら「まさか?自分が…」と少なからずショックを受けるのではないでしょうか?

いびきは中年男性がかくイメージから、女性としてはちょっと恥ずかしいことという意識があります。しかし、その裏には病気が潜んでいる可能性があります。

重大事故を起こした路線バスの運転手さんが「睡眠時無呼吸症候群」だったと言うケースがありましたが、この病気の症状のひとつに「いびき」があります。そして、この病気は女性にもあり得ることが分かっています。

「医療法人 小田原博信会 岡村信良先生」に、睡眠時無呼吸症候群について、いびきの原因や受診の目安、日常で気をつけたほうが良いことについて解説していただきました。

女性の睡眠時無呼吸症候群について

まずは、睡眠時無呼吸症候群について岡村先生はこう説明してくれました。

「いびき以外の症状には『睡眠時の呼吸停止』『呼吸停止の後に大きないびきをかき呼吸する』『何度も目が覚める』『息苦しさを感じる』、起床時の『寝た気がしない』『身体が重い』『口が渇いている』などがあります。

また、日中は『だるさ』『倦怠感』『強い眠気』などの不快症状を感じます。睡眠時に呼吸停止が起きるので、酸素不足となり脳や身体に大きな負担がかかります。目が覚める回数も多く、睡眠がしっかり取れない病気です」

女性が社会で活躍するようになり、以前は男性の仕事とされていた職業に就く人も増えています。そのことからも、女性にも起こり得ることだと推測できます。実際、睡眠時無呼吸症候群と診断されている女性はどのくらいいるのでしょうか?

「睡眠時無呼吸症候群は、男性の患者が多いイメージですが、女性でも発症します。しかし、男性に比べると女性は患者数が少なく、男女比は2~3:1ほどです。女性の患者数は、年齢が上がるほど増えていきます。これは、女性特有の閉経によるホルモンバランスの変化が睡眠時無呼吸症候群を引き起こすためと考えられています」

働く女性

睡眠時無呼吸症候群になりやすい女性には何か特徴があるのでしょうか? これについては「多くの睡眠時無呼吸症候群は気道が部分的に閉じる、または、完全に閉じることで起こります。そのため『首が短くて太い』『肥満の人』が多く発症すると言われていました。

しかし、痩せ型でも顎が小さく小顔の人や、顎が奥まっている人は、気道がふさがりやすい構造をしています。そのため、肥満ではない人も睡眠時無呼吸症候群を発症するのです。これらの原因は、男女共通のため、女性でもいびきをかいていたら注意が必要です」

「痩せ型で小顔」は多くの女性にとって理想ですが、睡眠時無呼吸症候群になりやすいといった意味でリスクがあるようです。

その他のいびきの原因は?

いびきをかくのは、どのようなことが原因だと考えられるのかについて岡村先生はこう説明してくれました。

「いびきは2種類あり、今までお話をしてきた睡眠時無呼吸症候群は慢性的ないびきです。一般的に、無呼吸状態が1時間に5回以上確認できます。無呼吸により毎日の眠りは浅く、身体に不調が起き、さまざまな病気の原因になります。

もうひとつは、風邪、鼻炎、鼻づまり、疲労や深酒などが原因の一時的な単純性のいびきです。原因を取り除けばいびきはかきません。いびきが危険なのか、安全なのかをはっきりさせることが重要です」

睡眠時無呼吸症候群以外のいびきが症状の疾患については「いびきをかきやすい疾病や身体の状態には、『肥厚性鼻炎(ひこうせいびえん)』『扁桃腺肥大(へんとうせんひだい)』『アデノイド肥大』『鼻が曲がっている』『鼻茸症(はなたけしょう)』『副鼻腔炎(ふくびくうえん)』などがあります。

これらは、病気を治療すればいびきを改善することが可能です。まずは、これらの症状にあてはまらないか耳鼻いんこう科を受診して、いびきの相談をしてみるのもおすすめです」

いびきが危険なものか安全なものかを見極めることが大切です。また、鼻の病気が原因のいびきは、治療することで改善できます。

こんないびきは要注意!受診の目安

いびきで病院を受診した方が良いケースや、何科を受診すれば良いのかについて気になるところです。

岡村先生によると、「『毎晩大きないびきをかく』『睡眠中に呼吸が止まっていると指摘される』『日中に強い眠気がある』『起床時に疲れが残っている』『だるい』『頭痛がある』などに当てはまる場合には、いちど病院を受診しましょう。

また、以前より体重が増えて、いびきをかくようになったという人も睡眠時無呼吸症候群のチェックを受けましょう。病院は主に内科、呼吸器科、耳鼻いんこう科などで検査や治療を受けられます」

チェックポイント

いびきをかかないために!日常生活で気をつけること

できれば、いびきをかかないようしたいものです。そのために日常生活ではどのようなことに気をつけるべきなのでしょうか。

岡村先生は、「肥満は首周りに脂肪がつき、いびきの原因になるので適性体重を心がけましょう。また、生活習慣病を悪化させ、さまざまな病気の原因にもなります。健康診断を受け、体調管理を行いましょう。

ほかにも『仰向けで寝る』ことや『口呼吸』は、いびきをかきやすくなります。そのため、鼻呼吸の練習をして眠るようにしてください。また『ストレスをためない』『眠る前の深酒を控える』ことも、いびきの予防になります」とポイントを紹介してくれました。

いびきの裏には鼻の病気や睡眠時無呼吸症候群が潜んでいることもあります。眠気で日常生活や仕事に支障が出ると人命に関わる事故につながるケースもあります。受診の目安を参考に、当てはまる場合には速やかに医療機関を受診しましょう。

 

取材協力:医療法人 小田原博信会 理事長 久野銀座クリニック院長・岡村信良先生

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