暑いのに寒気が…熱中症が重症化しているかも!?原因と対処法について解説

熱中症_寒気

この記事の執筆者

2006年 北里大学大学院卒
2008年 平塚共済病院内科医長を経て小田原銀座クリニックに入職、その後院長に就任
2013年 12月には当院久野銀座クリニックを開業

早期発見、早期治療を心がけ、健康で心豊かな人生を歩んでいただくことを願っており、内科・消化器内科を中心に幅広い情報の発信に努める。

熱中症は、気温や湿度が高い状況において、体温調節機能に異常が生じて、体に熱がこもってしまうことで起こります。

しかし、体温は高いのに寒気を伴う熱中症があるといいます。

そこで今回は、熱中症により起こる寒気についてご説明します。

熱中症で寒気がするって本当?

熱中症の初期は発汗がみられますが、症状が進行して脱水状態になると、発汗しなくなります。

発汗しなくなると、体温調節が行われなくなるので体温は上昇します。

それにもかかわらず、寒気を感じるというのはどういうことなのでしょうか?

熱中症で寒気がする理由

熱中症の主な症状

熱中症の主な症状としては、下記が挙げられます。

・めまい
・頭痛
・吐き気
・嘔吐
・体温上昇
・大量発汗
・発汗停止
・手足の筋肉がつる
・意識消失

重度化すると、「熱失神」「熱けいれん」「熱疲労」などが起こることもあります。

「めまい」「立ちくらみ」「顔のほてり」などがある場合には、熱中症の初期症状の可能性があるため注意してください。

熱中症で寒気がおこる原因とは?

熱中症は、長時間の屋外での行動や過度な運動、水分不足などが原因で起こります。

気温が高い季節(環境下)に、休憩や水分補給をすることなく、何時間も炎天下で運動をしたり、ずっと歩き続けたりすることは避けましょう。

汗を放出し続けることになり、体内の水分量が減少してしまいます。

その結果、脱水症状を起こすことがあります。

脱水症状を起こすと、体温調節機能に異常が生じて、汗をかきにくくなり、体の中の熱を放出する機能も低下してしまいます。

すると、体内に熱がこもり、自律神経にまで異常をきたします。

そうして、体は熱くなっているのに寒気を感じてしまうという状態に陥ります。

熱中症で寒気がする時は重症?

暑がる女性と太陽

熱中症により寒気が生じている場合は、重症の可能性があります。熱中症を発症すると、通常は体温が上がります。

しかし重症化してしまうと寒気が起こり、血液に異常が生じて脳出血や意識障害等を起こす恐れがあるといわれています。

寒気は、脱水が進行し体温の調節が困難になっているサインです。

身体は熱がこもっていて熱いのにも関わらず、脳が寒いと認識しているという危険な状態といえます。

そのため、熱中症により寒気を感じる場合には、早急に医療機関を受診したり、救急車を呼んだりするようにしてください。

重症度によって異なる症状

以前は重症度に合わせて熱疲労、熱けいれん、熱射病などとよばれていました。

現在はすべてを一括りにして熱中症とよばれるようになりましたが、重症度によって症状が異なります。

軽度の熱中症の症状『熱けいれん』

めまい、生あくび、立ちくらみ、筋肉痛、こむら返り、手足等にけいれんが起こる、発汗量の増加など

中度の熱中症の症状『熱疲労』

倦怠感、吐き気、嘔吐、頭痛、虚脱感、集中力低下など

重度の熱中症の症状『熱射病』

真っ直ぐ歩行できない、呼びかけに無反応、意識消失など

熱中症による寒気の対応は?

寒がる女性

①体内にこもった熱を出す

熱中症による寒気が起きた場合の対処法で一番重要なのは、こもった熱を放出することです。

そのためには、水分補給をしっかり行い、日が当たらない涼しいところで休むことが必要です。

②水分補給をしっかり行う

熱中症により不足した水分をしっかり補うことが大切です。

その際おすすめの飲み物は、経口補水液やスポーツドリンクです。

特に経口補水液は、汗で消失した成分に近いといわれています。

これらの飲み物がすぐに用意できない場合には、水に砂糖と少量の塩を入れて溶かしたものを飲む方法もあります。

③服装に気をつける

自宅で体調を崩した場合には、締め付けのない楽な服装で横になり休むようにしてください。

また寒いからといって、毛布にくるまったり、厚着したりしてしまうと、体にこもっている熱を放出しにくくなるので注意が必要です。

どうしても寒くて仕方ない場合には、毛布ではなくタオルケットなどの薄いものを使用することで調節するようにしてください。

上記3つの対処法を行いながら、症状の経過をよく見てください。

熱中症が起きやすい時間はある?

熱中症が発生しやすい時間帯

熱中症による救急搬送の状況から、午後12時ごろが最も多く、次に多い時間帯が14時ごろということが分かっています。

注意が必要な時間帯は、11時から14時ごろといわれています。

水分補給だけでは不十分な理由

熱中症には水分補給が必須ということは多くの方が認識されていると思います。

しかしその通りに、まめに水分を補給するようにしていても熱中症になることがあるといいます。

それは、水分不足に加えて、健康な身体を維持するために必要な栄養素である塩分も不足していたことが原因と考えられています。

熱中症が起こる原因は、高温多湿の環境、運動などにより大量に汗をかいてしまうことにあります。汗をかくことで、水分のみならず、塩分までも減ってしまうからです。

汗にはナトリウムも含まれているため、大量に汗をかいた後に水分のみを補給すると、血中ナトリウム濃度が薄くなります。すると、もうこれ以上ナトリウム濃度を低下させないために脳が水を欲しないようになります。それと同時に、要らない水分を尿で排出します。(自発的脱水症)

水を飲もうとする女性

このような状態になってしまうと、発汗前の体液量に戻すことが困難になり、体温上昇や運動機能が低下してしまい熱中症につながります。

そのため、熱中症の予防、改善には水分、塩分両方とも補給することが大切です。

さらに、水分、塩分にプラスして糖分も摂取することが推奨されています。

ブドウ糖は腸管内で水分の吸収を促進する働きをしてくれるからといわれています。

3.まとめ

熱中症は、毎日の生活習慣の見直しや改善でも予防することができるといわれています。

日頃から、良質な睡眠、バランスのよい食事、適度な運動で汗をかくための習慣をつけることなどを心掛け、健康な身体を維持、増進していくことがとても重要です。

万が一、熱中症になってしまった場合には、早めに適切な対処ができるよう医師に相談してみましょう。

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