耳掃除を毎日やってはいけない理由は?正しい頻度と方法を医師に聞いてみた!

耳掃除 毎日

この記事の取材協力

瀬尾先生

取材協力

瀬尾クリニック

院長:瀬尾達 先生

2000年 瀬尾クリニックを開設し、院長・理事長を務める
京都大学医学部講師、兵庫医科大学講師、大阪歯科大学講師を兼任
京都大学医学部大学院修了

日本耳鼻咽喉科学会 専門医
厚生労働所指定 研修医療機関 指導医
厚生労働省指定 難病医

大正時代祖父の代から続く耳鼻咽喉科専門医。
クリニックでの診療の他、京都大学医学部はじめ多くの大学での講義を担当。
テレビ出演多数。
著書として、耳鼻咽喉科プラクティス(文光堂)他

耳鼻咽喉科の診断と治療には、正確な知識と確実な技術が必要。
自己診断せずに、専門の医師による早期の受診をすすめる。

こんにちは、「病院さがしガイド」編集部です。

「カラダにいいはず!」「なんとなくやっている…」ということが、実は間違いだったという、やってはいけない健康情報をお届けします。

皆さんは、耳掃除はどれくらいの頻度で行っていますか?

毎日のように頻繁に耳掃除を行うことは、実は耳の健康にとってよくないという事実があります。

そこで、「毎日耳掃除をするリスク」について、瀬尾クリニック院長の瀬尾達先生にお話を伺いしました。

耳垢の役割

耳垢(みみあか)は、空気中のホコリや剥がれ落ちた皮膚、外耳道にある耳垢栓(じこうせん)や皮脂腺から出る分泌物などが混ざり合ってできたものです。

溜まりすぎた耳垢によって、耳の穴が塞がれてしまう状態を「耳垢栓塞(じこうせんそく)」といい、耳の閉塞感や難聴、耳鳴り、自分の声が響くなどの耳の不調を起こすことがあります。

だからといって、耳掃除で耳垢をキレイにとってしまうことは耳の健康にとって良いことではありません。

それはなぜなのでしょうか?

編集部

編集部

瀬尾先生、耳掃除で耳垢をキレイにとってしまうことは良くないようですが、どうしてなのでしょうか?

瀬尾先生

瀬尾先生

耳垢には、殺菌の働きや外部から虫やホコリなどの侵入を防いで外耳道を保護する役割があるためです。

編集部

編集部

「耳垢=不潔」というイメージがありました。

そのため、こまめに耳掃除をしてしまいがちですが、耳垢がそんな役割も果たしているとは意外ですね。

耳掃除のやりすぎは外耳炎のリスクも

耳垢をとりすぎてしまうほかに、耳掃除のしすぎは外耳炎になるリスクも高まるようです。

「外耳炎」とは一体どんな症状なのでしょうか?

編集部

編集部

耳掃除のやりすぎは「外耳炎」になるリスクもあるようです。

それはどうしてでしょうか?

瀬尾先生

瀬尾先生

耳の中はデリケートです。

綿棒や耳かきで皮膚をこすることで外耳道を傷つけてしまい、その傷口から細菌が入ることで外耳道の皮膚が炎症を起こしてしまうことがあるからです。

編集部

編集部

では、外耳炎になるとどんな症状が現れるのでしょうか?

瀬尾先生

瀬尾先生

耳の内部に痛み・かゆみ・耳だれ・熱感などの症状が見られ、耳が詰まった感覚や聞こえにくさを感じることもあります。

編集部

編集部

その症状は放っておいても治るのでしょうか?

瀬尾先生

瀬尾先生

症状がおさまれば数日で自然に治ることが多いので、耳を触らないように心がけましょう。

2~3日経っても症状が改善しない場合には、耳鼻いんこう科を受診してください。

編集部

編集部

病院へ行かないで、こじらせるとどうなりますか?

瀬尾先生

瀬尾先生

臭いを伴う黄色や白色の耳だれが出るようになります。

また、外耳道が炎症によって腫れ上がる「びまん性外耳炎」に発展してしまう人もいます。

編集部

編集部

こじらせないうちに受診した方が良いですね。

耳掃除の正しい頻度

ここまでの瀬尾先生のお話では、耳の健康のためには耳垢をキレイにとってしまったり、毎日のように頻繁に耳掃除をしない方が良いということでした。

耳掃除は正しい頻度で行うことがポイントのようです。

編集部

編集部

では、正しい耳掃除の頻度はどれくらいなのでしょうか?

瀬尾先生

瀬尾先生

月に1~2回程度で良いと思います。

編集部

編集部

そんなに少なくて良いのですね。

では、耳掃除を行う際の注意点はありますか?

瀬尾先生

瀬尾先生

耳掃除は優しく行いましょう。

どうしてももっと多く耳掃除をしたいという場合には、耳の入り口付近だけにして、耳の中を傷つけないようにしてください。

お風呂上がりの綿棒はOK?

耳掃除は月に1~2回程度で十分だとしても、毎日のお風呂上がりには綿棒で水気を拭き取りたいという人も多いのではないかと思われます。

編集部

編集部

お風呂上がりに綿棒で水気を拭き取る程度であれば、毎日行っても大丈夫なのでしょうか?

濡れたままだと、衛生的にも良くないような気がするのですが…。

瀬尾先生

瀬尾先生

耳の中に水が入ってしまった場合でなければ、湿気程度のため、自然に乾燥するので大丈夫です。

どうしても綿棒を使いたいのであれば、耳の入り口の汚れを優しく拭う程度にしましょう。

編集部

編集部

では、耳の中に水が入ってしまった場合にはどうしたら良いのでしょうか?

瀬尾先生

瀬尾先生

耳鼻いんこう科を受診してケアしてもらいましょう。

耳のトラブルを防ぐ正しい耳掃除の方法は?

耳垢には「かさかさタイプ」と「しっとりタイプ」の2種類があります。

前者を「乾性耳垢」といい、日本人に多く見られる乾燥した耳垢です。後者は「湿性耳垢」といいます。

それぞれのタイプによって耳かきと綿棒を使い分けた方が良いのか、または併用が良いのか迷うところです。

最後に正しい耳掃除の方法について、瀬尾先生がお話をしてくれました。

編集部

編集部

耳垢のタイプにもよると思うのですが、綿棒と耳かき、どちらがおすすめですか?

正しい耳掃除の方法を教えてください。

瀬尾先生

瀬尾先生

基本的にどちらのタイプも皮膚に負担のかかりにくい乾燥した清潔な綿棒が良いでしょう。

あえて分けるのであれば、しっとりタイプの人は、力を入れず綿棒で拭う程度にしてください。

耳かきは、かさかさタイプの人がとれかかっている耳垢を出すときや、痒いときに軽く掻くのに使用する程度にしましょう。

編集部

編集部

どちらのタイプにしても、綿棒が安全なようです。

耳かきはかさかさタイプの人が補助的に使うと良いのですね。

瀬尾先生、ありがとうございました。

まとめ

耳掃除は月に1~2回ほどで十分です。

また、お風呂上がりの際、耳の入り口付近に付いた水は自然乾燥しますが、どうしても綿棒を使いたいときは耳の入り口を優しく拭う程度にとどめましょう。

耳にかゆみや痛みなどの異変がある場合、数日様子を見て症状がおさまらないようなら、こじらせる前に耳鼻いんこう科を受診することをおすすめします。

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