下痢と便秘の繰り返しは大腸がんのサイン?病院へ行く目安とは?

大腸癌 下痢

この記事の監修者

成田亜希子先生

監修者

成田亜希子 先生

弘前大学 卒業
医学部卒業後、一般内科医として勤務。
公衆衛生の分野にも携わり、国立医療科学院での研修も積む。
二児の母でもある。

大腸がんの罹患者数は、全がん患者の約15%を占めています。

早期大腸がんは、自覚症状が少ないのが特徴ですが、下痢と便秘を交互に繰り返すようならば注意が必要です。

この記事では、大腸がんによる下痢と便秘の繰り返しについて詳しく解説します。

大腸がんは下痢と便秘を繰り返す?

トイレットペーパー

1.大腸がんで下痢と便秘を繰り返す理由

大腸がんは大腸の中でも左側の部位にできやすいのが特徴です。

そこにがんができると、便通異常が生じて下痢と便秘を繰り返すことがあります。

なぜ大腸がんは左側にできやすい?

その理由は大腸の仕組みにあります。

大腸は体の右側から始まって円を描くように左側を通って、肛門につながっているからです。

下痢と便秘を繰り返すメカニズムとは?

WHY

大腸がんは大腸の粘膜が炎症を起こしている状態です。

そうなると、十分な水分吸収が行われないまま便が排出されます。

その結果、下痢のように水分の多い便が見られるのです。

しかし、過剰に水分を含んだ便を排出したことで、今度は大腸の運動が抑制され便秘が引き起こされます。

便秘が2~3日ほど続くと、再び水分を多く含んだ便が排出されるということを繰り返します。

大腸がんの下痢の特徴

腸炎などの水様性の下痢ではなく、固形便より柔らかく水分が多めの便軟便~泥状便であることが特徴です。

ただし病変が広範囲にわたるケースや粘膜の炎症が激しいケースでは水様便が見られることもあります。

2.そのほかの症状は?

お腹

大腸がんの初期

初期の頃では病変部からの出血による血便が見られることがあります。

特に左側の大腸にできた場合に多いです。

大腸がんがやや進行すると

がんが大きくなって大腸の内腔が狭くなるため、便秘がひどくなったり、便が細くなるなどの症状が見られます。排便後に残便感に苦しむケースも少なくありません。

大腸がんが更に大きくなると

大腸を完全に閉塞した状態となって腸閉塞を引き起こすことがあり「嘔吐」「腹痛」「発熱」などが見られます。

また、大量のガスが溜まるため、組織が脆くなった病変部位が破れて大腸穿孔を起こすこともあります。

また、敗血症やショック状態となって死に至ることも考えられます。

大腸がん以外で下痢になる症状は?

クローバー

風邪や食あたり、大腸がん以外にも次のような病気の可能性があります。

1.過敏性腸症候群

腸の機能に問題はなく、ストレスが主な原因として便通異常を生じる病気です。

症状の現れ方は人によって異なりますが、下痢と便秘を繰り返す場合があります。

2.炎症性腸疾患

下痢は炎症性腸疾患の主要な症状のひとつです。

潰瘍性大腸炎やクローン病などの炎症性腸疾患でも下痢と便秘を繰り返すことがあります。

大腸粘膜に潰瘍ができた場合

大腸粘膜に潰瘍が生じることの刺激が便意と感じられ「便意を感じているのに便が出ない」状態となります。

実際には便が溜まっていないので便秘ではありませんが、便秘とよく似た症状を引き起こします。

3.腸結核

大腸で結核菌が増殖する病気です。

右側の大腸に発症しやすく、進行すると下痢と便秘を繰り返すことがあります。

病院へ行くべき下痢・便秘とは?

便器

下痢や便秘はよく起こる症状のため、病院へ行かずに市販薬などで様子を見る人も多いと思います。

しかし、中には重篤な病気が隠れていることもあります。

次の症状が見られるようならば、なるべく早めに病院を受診して適切な検査・治療を受けるようにしましょう。

  • ♦下痢と便秘が2~3か月の間続いている
  • ♦血便や体重減少、吐き気などを伴う下痢

まとめ

窓辺

下痢と便秘はよくある症状のため、病院へ行かずに放置している人も多いでしょう。

しかし、下痢と便秘を繰り返す症状は、大腸がんや他の重篤な病気のサインである可能性もあります。

長期間にわたって下痢と便秘を繰り返す場合には、他の症状がなくても病院を受診して医師に相談しましょう。

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